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飯塚エース辛島12Kでサヨナラ呼ぶ/高校野球

九州国際大付対飯塚 飯塚のエース辛島は、気迫の投球で九州国際大付打線を被安打2、12奪三振で快投で完封する(撮影・多田篤)

<高校野球福岡大会>◇22日◇準々決勝

 頼りになる左腕エースが飯塚を3年連続4強に導いた。飯塚の辛島航(3年)が九州国際大付打線を2安打に抑え完封。12三振を奪う完ぺきな内容でサヨナラでの準決勝進出を呼んだ。東福岡はエース小原亮哉(3年)が鞍手を完封。沖学園は福岡工大城東を破り、福岡の4強が出そろった。

 エースの体が気持ちよさそうにマウンドで躍ねた。被安打はわずか2。飯塚のエース辛島が左腕で九州国際大付打線をねじふせて、サヨナラ勝ちでの3年連続4強入りを呼び込んだ。

 強打者ぞろいの九州国際大付打線を思い通りに料理した。直球にカーブ、スライダー、チェンジアップ、ツーシームと持っている球種をフル回転。うまく緩急を使い、低めのスライダーを決め球にして強振する相手打者を打ち取った。奪った三振は12個。2安打も打ち取った当たりが二塁ベースに当たったり、イレギュラーバウンドして安打になったもので、ほぼ完ぺきな内容だった。「今日はまっすぐも変化球も珍しく全部良かった。思った通りに投げられました」とベストピッチに自然と笑顔がこぼれた。

 エースの力投に応えないわけにはいかない。8回まで先制のチャンスで決められなかった打線が最終回に奮起。先頭の今塩屋雄二(3年)が相手中堅手の失策もあって三塁に進むと、無死満塁からサヨナラを決める1点を挙げた。「こういう試合を味わえるなんて、監督冥利(みょうり)につきます」と吉田幸彦監督(52)の声も上ずった。

 春の失敗がエースを大きく成長させた。春の九州大会でセンバツに出場した鹿児島工と対戦。春の北部大会で141キロを出し速球には自信があったが、ことごとく打ち返された。次第に追い詰められ「どこに投げていいか分からなくなった」と10安打を浴び、自信は打ち砕かれた。その経験から緩急を使った投球術を身につけた。「相手打者を見て投球を組み立てられるようになった。大人になりましたね」と吉田監督。この日、ベンチからのサインは一切なし。すべてバッテリーに「お任せ」だった。

 2試合連続完封で準決勝に挑む。2年連続ではね返されている準決勝の壁。「相手がどこでも自分がしっかり投げれば勝てると思う」。28年ぶりの筑豊勢の決勝進出は辛島の左腕にかかっている。【前田泰子】

 ◆辛島航(からしま・わたる)1990年(平2)10月18日、福岡市生まれ。吉塚小1年のとき「冷泉少年ファイターズ」で野球を始める。小3にソフトボールチーム「吉塚クリッパーズ」に移り外野手と一塁手として5年で九州大会出場。吉塚中ではボーイズリーグ「ドリームフューチャーズ」で2年のとき外野手から投手へ転向した。好きな選手は杉内(ソフトバンク)。175センチ、65キロ。左投げ左打ち。

[2008年7月23日 09:45  日刊スポーツ 紙面から ]

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